「教師のやりがいって何だ?」って疑問に答える記事です。
「これから教師を目指そうと思っているけど、やりがいあるかな?」
という迷っているあなたに向けて、お役に立ちたいと思っています。
教師のやりがいを一言でいうと
子供の成長を感じられて、生徒や保護者から感謝される
です。
それでは、さっそく行きましょう!
やりがい① 子どもの成長を感じられる
教師をやっていると、生徒が人間的に成長していく様子が感じられます。
僕は高校教師なので、高校生を例に挙げます。
【具体例】
- テストの答案を、表裏をそろえて出席番号順に並べられるようになったこと
- 1、2年生では遅刻ばかりしていた子が、就職試験を目前に控えて、朝、他の生徒よりも速く登校するようになり、それ以後も遅刻がなくなったこと
- 学級活動に興味をもっていなかった生徒が、学級委員長や応援団長などを進んで引き受けるようになったこと
- 提出する書類をいつまでも出さなかった生徒が、自分から提出書類を出せるようになったこと
教師をやっていない人からしたら、
「そんな程度かぁ~」
と思うかもしれませんが、思っている以上に生徒たちは、すぐにできるようになりません(笑)
たとえで言うと
赤ちゃんが生まれてから歩けるようになるまで1年かかるのと似ています。
8ヶ月位から立ちあがる子もいるし、1歳6ヶ月になってようやく歩き出す子もいる。
生徒も同じで、成長は個人差が大きいです。
大人であればできて当然のことも、子供は簡単にはできるようにはなりません。
だって、テストの答案を出席番号順に並べるとか簡単にできそうじゃないですか?
これが大人の感覚です。簡単じゃないです。
なかなかできないから、できた時に感動する
ってことが起こります。
子供が成長したな~って思えたとき、やりがいを感じます。
どれも些細なことですが、自分が関わる生徒になると、ちょっとした成長が、とても大きなことに思えます。
3年間を振り返ると、顔つきも行動も大人になっていますね。
毎日の中で、その変化がちょっとでも感じられる人は、教師に向いていると思います。
やりがい② 一緒になって行事を頑張れる
文化祭や体育祭などの行事に向けて、生徒と一緒に成功を目指して活動をすることで、やりがいを感じられます。
文化祭を一緒になって盛り上げて、充実感が得られる
文化祭では、教師もステージ発表に参加したり、展示物を生徒と一緒に作ったりして、本番の成功へ向けて準備を進めていきます。
何か一つの目標に向かって頑張る生徒との一体感は、何事にも代えがたいです。
ステージ発表を見ている生徒たちの喜ぶ姿、笑い声や歓声を見聞きすると、練習を頑張った甲斐があったな、と思います。
もちろん、良い事ばかりではありませんよ。
展示物を作製している最中に、新聞紙を丸めてキャッチボールを始めたり、雑談だけして製作がいっこうに進まないことが起こったりと様々な生徒たちがいるので、
君たち、やる気ある?
って気持ちにもなります。
それでも
生徒たちと話を重ねて試行錯誤しながら、本番の成功に向けて苦労を乗り越えていくので、やり切ったときの充実感は大きいです。
あまり熱心に製作に関わらなかった生徒からも、できあがった作品を見て「おー!」と声を上げている様子を見ると、「やり切ってよかった」と思えました。
体育祭で力を出し尽くして、感動させてくれる姿がある
体育祭では、応援団の演舞披露やクラス対抗リレーに真剣に取り組む姿を見ると、こちらも元気をもらいます。
生徒がそれぞれの持てる力を出し切ろうとする姿は、毎年見ていても飽きません。
- 優勝を目指して一致団結する団
- 競技でベストの結果を残そうと奮闘している生徒
- 決して足は速くないけど1500m走をあきらめずに最後まで走り切る生徒
などです。
教師は本番だけでなく、生徒たちが準備に取り組む姿も直接見ています。
- 授業時間、朝や放課後の時間、夏休みを利用して頑張っている
- 競技や応援団演舞の練習、看板作成をしている
体育祭の当日、失敗しても成功しても、感慨深いものがあります。
生徒たちのフレッシュな頑張りに刺激を受けます
体育祭の前日になって
「先生、応援演舞で使うシャツがありません!」
と言い出す生徒もいます。
僕個人の感覚だと、ちょっと信じられないハプニング
これらの突発的なハプニングにも対応して、困難を乗り越え、一緒に体育祭を作り上げていきます。
アクシデントを乗り越えていくことも、教師のやりがいの一つです
教師が短距離走やリレー、玉入れに参加する場面では、生徒からの応援をもらえることも新鮮です。
部活動リレーで、教師の僕が走り終えたとき。
生徒
「先生、意外と足速いですね」
僕
「”意外”ってなんや! 余計なお世話じゃ!(笑)」
みたいな、やりとりも経験しました。
毎年、生徒と一緒にイベントを力いっぱいできる経験は、教師の特権と言えると思います。
やりがい③ 授業で生徒が楽しそうにしている
授業で、生徒が興味を示して質問をしてくれたときは、素直にうれしいです。
教師も授業準備に時間をかけています。
生徒に理解してもらったり、考えてもらったりして、楽しく勉強できる環境を作れたときには達成感があります
生徒が自分たちで活動しようとする姿は頼もしいです。
ちょっとした冗談に、生徒が笑ってくれると、生徒とのつながりを感じることもでき、これも充実感に関係していますね。
生徒が
「これってどういうこと?」
「なんでそうなるの?」
っていった具合に、自分の中の疑問や違和感を解決しようと頑張っていると、僕も楽しいです。
試行錯誤しながら、生徒のために教材研究をやっています。
授業を成功させる教材研究は難しいですが
思い描く授業が実現できたときは達成感があります。
授業後に、良かったと思えます。
高校では、教える内容が難しかったり複雑だったりします。
授業のやり方、生徒への伝え方などの工夫はもちろんのこと、自分が担当する科目について深く理解しておくことは必ず必要です。
分からないことがでてきたら自分で調べて勉強します。
教科や教育のことに関して、自身の知識もアップデートしていく必要があり
学び続けることで、自身の成長も感じられます。
これも、やりがいですね。
やりがい④ 生徒の助けになったときに言われる「ありがとう」が最高にうれしい
大学合格のお礼
僕の場合は
大学受験に合格した生徒がお礼に来てくれたとき
が嬉しかったです。
その生徒は、職業系の高校で周囲に大学受験者がおらず、個人の補習をしていたため自分の勉強のレベルがわからず不安を抱えていました。
精神的にサポートしながら、一緒に受験勉強を頑張った生徒だったので、涙を制服の袖で拭きながら、僕のところにやってきくれました。
「おめでとう」と言って、握手。
そのとき生徒が見せてくれた表情は一生忘れないと思います。
わからないところを教える
授業や模試に関する質問に答えたとき
生徒が見せてくれる「わかった!」っというスッキリした表情
は何物にも代えがたいです。
生徒が「自分で理解しようとしている」ってことが嬉しい。
困っている生徒のために、自分が役に立っていると感じられたときは、教師やっていて良かったなと思います。
悩んでいる生徒の話を聞く
思春期には”あるあるの人間関係”や進路などの悩みを聞き、自分の体験談について話して、アドバイスをすることがあります。
教師が話を聞くことで、生徒の気持ちが楽になったり、生徒自身の頭の中が整理されたりすると嬉しいですよね。
多くの子供たちに、問題解決のヒントを与えられる
って、教師ならではだと思います。
「ありがとうございます」
って言葉で言われなくても、学校で元気よく過ごしている姿を見られると、ちょっとは役に立てたかなって思います。
やりがい⑤ 保護者から感謝される
悩む生徒と関わる
大げさに聞こえるかもしれませんが、卒業式では保護者から「担任として3年間お世話になりました」って言われ、泣きそうになりました。
教育には苦労が絶えないので、お礼が心に染みます。
子どもたちは、大人であれば悩まないようなことも真剣に悩みます。
学校生活を続ける中、(大人であれば当然のことも)自分で納得がいかなければ、家にこもってしまうこともあります。
そういった生徒とどう関わっていくかを保護者と一緒になって話し合って乗り越えていきます(学校として、どう対策すればいいかも、もちろん考えます)。
他人の気持ちは、機械のようにコントロールできませんよね
粘り強く生徒と関りを続けていくうちに、うまくいく時とそうでない時を繰り返して、ちょっとずつ成長していきます。
嫌な気持ちをストレートにぶつけてくることもあるので、精神的にもきつい面もあります。
でも
不安定な気持ちに整理をつけて成長した姿をみると、自分も頑張ってよかった
と思えます。
部活動の大会で結果を出したとき
部活動でも、大会で結果が出たときは、保護者が飛び上がるように喜んでいたが印象的でした。
生徒だけでなく、保護者からの「ありがとうございました」は、教師の力になります。部員へジュースの差し入れしようとする気持ちが嬉しいです。
まとめ 教師がやりがいを感じるとき5つ
① 子どもの成長を感じられるとき
② 一緒になって行事を頑張れるとき
③ 授業で生徒が楽しそうにしているとき
④ 生徒の助けになったとき
⑤ 保護者から感謝されたとき
どういった状況になれば、自分が嬉しく思えるのか、日々、自己観察すると良いと思います。
大変なことも多いのが教師の仕事です。
「それでも、やっぱり教師になりたい!」
って思えた人は、ぜひ教師を目指してくださいね。
