「iDecoって何?」
「老後のために備えるものって聞いたけど…よく分からない」
という人に向けて、分かりやすく解説します。
僕も、初めてiDecoの説明を読んだとき、「すべてが難しい言葉」に見えて、全然わかりませんでした。
そのときの感想は、
「もっと分かりやすく」説明をお願いします(何も分かってないので)
でした。
知識ゼロの方でも、iDeco制度がざっくり理解できることを目標に記事を書いています。
iDecoとは?
iDecoとは、「老後の年金を自分で作る制度」のことです。
「自分で作る」の意味わからないですね(笑)
これを理解するために、年金の仕組みについて少し見てみましょう。
老後に受け取る年金は、誰が払っているのか?
僕たちは、働いてお給料をもらったら、その一部を税金として国に納めています。
その税金が、今の高齢者に年金として支給されています。
「自分で納めた税金を将来もらう」という形じゃないんですね。
【まとめ】
僕たち現役世代がもらう年金は、数十年後、日本で働いて税金を納める人(たとえば、自分たちの子供とか)からもらう。
iDecoができた背景
少子高齢化が進む日本では、働き手(若者)が減って、年金を受け取る人(高齢者)が増えています。
出典: 厚生労働省『今後の年齢階級別人口の推計』 ※赤丸は加筆
グラフを見ると、65歳以上の割合が、
約25%(2013年) → 約40%(2055年)
に増加しています。
将来、年金を受け取る人の割合が増えるわけですね。
出典: 厚生労働省『今後の年齢階級別人口の推計』 ※赤丸は加筆
これらの資料を見ると、
「ヤバイ。将来、年金を受け取れないかも」と、不安を感じる人もいるかもしれません。
でも、国は様々な対策をやっていて、今後も高齢者が年金を受け取れるように(つまり、今の若者が高齢者になったときも、年金をもらえるように)きちんと対応しています。
ただし、生活するのに十分な年金にはならない可能性があるので、国から受け取る年金(=公的年金)だけでなく、「老後資金を自分でも用意しておいてね」ということで、iDecoの制度が作られました。
働き手の負担が増える2055年には、僕も高齢者。若手に負担をかけないようにしたいと思う。
自助努力をしていかねば…。資産形成って大切。
【まとめ】
今後さらに少子高齢化が進み、もらえる年金が「生活するのに十分でないかもしれない」ということを見越して、iDecoという制度ができた。
iDecoで、自分の年金がいくら作れるのか?
iDecoとは、投資(や定期預金など)をして老後資金を自分で作る制度です。
どのように老後資金を作るのかというと、
現役時代にコツコツ(=毎月、掛金を支払って)株を買い、老後、値上がりした株をチビチビ売って(=取り崩して)利益を得ます。
【例】
- 毎月、株を5,000円買う
- 毎年、5%株価が上昇する
この条件で、30年間、積み立てを続けると、180万円(5,000円×12カ月×30年)の株を購入したことになります。
シュミレーションすると、
値段が上がって416万円になってます!
これが自分で作った老後資金です。
もし、
- 「株価が必ず増えるとは限らないのでは?」
- 「株だから、損することもあるの?」
と、疑問に思う方は、こちらの記事が参考になります。

【まとめ】
年金がいくら作れるかは、
- 毎月、いくら掛金を払えるか
- 株価が何%上昇するか
で決まる。
iDecoのメリット2つ
iDecoに加入すると、税金の負担が減ります。
具体的には、
- 給料に関する税金が減る
- 投資に関する税金がゼロになる
(メリット1)給料に関する税金が減る
給与明細を見ると、いろいろなお金が引かれていますよね。
残ったお金が「手取り」。
明細を見ると、「所得税」「住民税」って欄があると思います。iDecoに加入すると、この税金が減ります。
ちなみに、「税金が減る」というのが具体的にはどういうことかというと、
一度払った税金が年末調整後(12月or1月頃に)返ってくる!
ということです。
iDecoに加入していると、税負担の減った分だけ返金が多くなります。
どれくらい節税できるかは人によって異なるので、
気になる人は、シュミレーションしてみるといいですよ!
こちらで計算してくれます ⇒ 楽天証券『節税シミュレーション』
【まとめ】
iDecoに加入すると、税金(所得税・住民税)の減った分だけ返金があって、お得になる。
(メリット2)投資に関する税金がゼロになる
通常、株式投資で利益が出たら約20%の税金を納めます。
【例】株100万円を買う。
110万円に値上がりしたときに売れば、10万円が利益です。
通常、その利益の20%(つまり2万円)が税金としてとられてしまい、手元に残るのは8万円だけです。
でも、iDecoを活用していれば、この税金を納めなくてOKです。
素直に嬉しいです。
【まとめ】
株式投資で得た利益に税金がかからない
iDecoのデメリット3つ
(デメリット1)受け取る時、税金がかかる
基本的に、収入があると、税金を納める必要があります。
お給料を受け取る前に、税金が引かれているから意識していない人もいるかもしれません。
コツコツ買ってきた株を、老後に売って収入を得ると、この収入に税金がかかります。
つまり、「投資して得た利益」に税金はかからないけど、「収入として受け取ったもの」には税金がかかるってことです。
一度喜んで、そして悔しがる自分がいました。
老後の受け取り方は、3パターン。
- 「年金」 ⇒ 少しずつ受け取る
- 「一時金」 ⇒ 一度にまとめて受け取る
- 「年金と一時金を組み合わせる」 ⇒ ある程度の金額まとめて受け取って、残りは少しずつ受け取る
税金や手数料が一番小さくなるようにして、老後、受け取るのが理想的だと思います。
そのためには、税金の知識を活用して、どう受け取れば一番得なのか考える必要があり、iDeco加入者は退職前までに税金の”お勉強”をしておいた方がいいかもしれません。
卒業試験みたい(笑)
なお、お金を受け取る度に440円の手数料がかかります。
【まとめ】
iDecoで作った自分年金は、受け取るときに税金や手数料が取られる。負担を最小化するため、税金の勉強をやっていた方がいいかもしれない。
(デメリット2)維持費がかかる
毎月、掛金を支払っていると、「口座管理手数料」が毎月171円(年間2,052円)かかります。これはデメリットですね。
でも、多くの人が、
手数手数料 < 節税による返金
となっていて、トータルでは得していると思います。
たとえば、手数料2000円払って、年末調整時に6000円もらう。だからトータルで、4000円の得みたいな感じです。
念のため、シュミレーションで節税金額をチェックしておくことをオススメします。
注意点は、
掛金の支払いをやめると、節税の効果がなくなることです。
掛金の支払いをストップしても、「口座管理手数料」が毎月66円(年間792円)かかります。
毎月66円も30年間なら、23,760円。吉野家の牛丼(並)が55杯は食べられる…。
なので、iDecoをお勧めできる人は、
毎月5,000円以上の掛金を払えるほど家計に余裕がある方です。※5,000円より低い金額は選べない
ちなみに、iDecoに加入するとき、2,829円(1度だけ)が必要になります。
【まとめ】
iDecoは、年間2,052円の維持費がかかる。トータルでは節税額が大きく得するケースが多いが、念のためシュミレーションで確認する。
(デメリット3)iDecoは、途中でやめられない
iDecoは、原則、途中でやめることができません。
例外として、
- 障害を負ったとき
- 死亡したとき
などの場合、やめられます。
やめられるというか、仕方なく解約する形ですね。
一方で、「やめられない」というのはメリットとも言えます。
一度、加入してしまえば、強制的に老後資金ができるからです。
「お金があると絶対に使ってしまうー!」というタイプの人には合っている制度だと思います。
【まとめ】iDecoとは? 制度の概要をわかりやすく解説
iDecoとは、投資(や定期預金など)をして老後資金を自分で作る制度です。
どのように老後資金を作るかというと、
現役時代にコツコツ(=毎月、掛金を支払って)株を買い、老後、値上がりした株をチビチビ売って(=取り崩して)利益を得ます。
iDecoができた理由は、
少子高齢化が進むと、将来、生活するのに十分な年金を国が支給できなくなる可能性があるから。
【iDecoのメリット】
- 給料から毎月引かれている「所得税」「住民税」が減る
- 株を売って得た利益に税金がかからない
- やめられないから、強制的に老後資金が作れる
【iDecoのデメリット】
- 維持費(年間2,052円)がかかる
- 途中でやめられず、掛金をかけなくても維持費(年間792円)がかかる
【まとめ】
iDecoは、毎月5,000円以上の掛金を払えるほど家計に余裕がある人にオススメ!
一応、iDecoの申し込みのリンクを張っておきますね。
この証券口座は、口座管理手数料が最安値(2022年4月現在)です。商品も良い。
長期間の投資になると、複利がはたらいて数百円の手数料でも、将来は大きな差になりますからね。
ざっくり解説でしたが、「iDecoの制度のことが少しだけど分かった!」という方が増えたら嬉しいです。
今後も理解している内容を少しずつ増やして、老後でお金に困らないように、今から行動していきましょう!
ではでは。