教師の仕事をやっていると
「どうしても管理職とそりが合わない」
ってことがありますよね。
そんな時、
- イライラ
- プレッシャー
- 不満
- 失望
など、挙げればきりがないほど様々な感情が湧き上がってきます。
周囲にいる優しい同僚に愚痴を聞いてもらえば、気持ちが晴れるかもしれません。
でも・・・
根本的な解決にはなっていない
ですよね。
そりの合わない管理職と一緒の職場になったら、どのように対処すればいいのか?
根本的な原因を解消し、充実した生活を送るための方法を書籍をもとに紹介します。
今回の参考書籍はコチラ
言わずと知れた名著です。
鈍器になれる(?)くらい分厚い本で、めっちゃ読むのが大変です。
でも、
全世界4,000万部、国内240万部を超えるベストセラーで、すごく多くの人が読んでいます
アメリカ独立宣言以後200年間の人間の成功法則を調査して、書かれた本です。
書籍の情報を参考にしながら、
「管理職とホント合わない!」
を解決していきたいと思います。
なぜ、そりが合わないことを解決する必要があるのか?
① 仕事がつまらなく感じる
管理職に意見を伝えても、全く話を聞く耳を持ってもらえなかった経験がありませんか?
学校が良くなると思って提案しても、その考えを一掃されたり全否定されたり(場合によって軽く流されたり)して、
「もうちょっと考えてくれてもよくない?」
ってなった場面です。
この状態が続くと
だんだん仕事がつまらなくなっていくんですよね
やりがいが消えて、何のために仕事を頑張っているかわからなくなります。
② 健康に害がある
- 「また管理職に話を聞いてもらえなかった」(相手にされない)
- 「毎回、無茶な要求をされて身が持たない」(パワハラ)
- 「あの管理職、いつも自分のことしか考えてないよね?」(自己中心的な上司)
- 「改革って言ってるけど、管理職の好き嫌いで物事を決めているだけだ」(理念を共有できていない)
- 「あの場面では管理職がリーダーシップを取らないダメでしょ」(管理職の器でない)
こういった不満やイライラを募らせて過ごしていると、ストレスが溜まりますよね。
ある程度の我慢も必要だとは思いますが、あまりにストレスが大きすぎると健康的に過ごせないです。
③ 管理職と過ごす期間が長い
公立学校の管理職はたいてい3年くらい同じ学校にいます。
辛い時間を過ごすには、あまりに長いと、僕は思います(私立なら尚更)。
管理職と目を合わさないようにしたり、校内で会わないように気をつかったりするだけで疲れそうです。
だから、
根本的な解決をすることの方が、自分にとってプラスになる
って思うんです。
先述の通り、仕事がつまらなくなるし、ストレスが身体を蝕みそう。
どのように解決するのか
STEP1 自分が影響を及ぼすこと(コントロール)ができる範囲を理解する
そりが合わないと、
「もっと、きちんと対応してくれたらいいのに」
「なんで、あんな嫌な言い方するんだろう?」
って不満を言いたくなりますよね。
でも
やっぱり他人なので、変えられないです
「あきらめろってこと?」
ってなるかもしれませんが、それを言いたいわけじゃないです。
他人を変えられないこそ
自分が変えていける範囲(影響の輪)で、行動を起こすことが大切だ
ってことです(書籍では次のような図が紹介されています)。
反応的な人が労力をかけるのは影響の輪の外である。他者の弱み、周りの環境の問題点、自分にはどうにもできない状況に関心が向く。こうした事柄ばかりに意識を集中していると、人のせいにする態度、反応的な言葉、被害者意識が強くなっていく。自分が影響を及ぼせる物事をおろそかにしてしまうと、ネガティブなエネルギーが増え、その結果、影響の輪は小さくなっていく。
引用元:『完訳 7つの習慣 人格主義の回復』スティーブン・R・コヴィー(著)
ちょっと耳の痛い話です。
でも、自分の心が“貧乏”な状態にならないためにも、考え方を変えた方が、人生良くなると思うんです。
自分のやることなすことが、身を結ばなかったら、無意識に「自分は変える力がない。無能だ」って思うようになって気持ちが沈んでいくからです。
だから、
できることに集中する
ここでまた、
「結局、気の持ちようかよ~」
ってなりそうです。
でも、最終的な決定権は校長にあるっていう法的な根拠も、わきまえておく必要があると思います。
1 小学校には、設置者の定めるところにより、校長の職務の円滑な執行に資するため、職員会議を置くことができる。
2 職員会議は、校長が主宰する。
※中学校、高校にも準用される
決定権がないのに、自分で決められないことに不満を抱いていたら、結局、自分が辛くなる
と思うんです。
反対意見を言うのは全然OKだと思うのですが、敵対する関係になると自分が疲弊してしまいます。
では、どうするか?
STEP2 管理職の考え(自分が理解できていない部分)を聞きに行く
どうしても納得できないなら、「学校をどのようにしたいのか?」っていうのを管理職にこっそり聞きに行くと良いと思います。
生徒や職員が目指すところ(学校のあるべき姿)を知る
ことが大切なのかなって、書籍『7つの習慣』を読んで感じました。
職員会議の場で、管理職をつるし上げるような言い方をする職員も見たことがありますが、
その方法は良くないやり方だと思います。それでは学校が良くならないからです。
個人のストレス発散にはなるかもしれませんが、その様子を見ていた職員は同じように否定されることを恐れて、職員全体のチーム力が落ちてしまいます。
管理職に話を聞きに行って賛同できる部分を探すと、
自分のやることが見えてくる
その方が心も軽くなる。
ここで、『7つの習慣』の著者コヴィー先生の話を聞きましょう。
以前私がコンサルティングをした企業〔での話〕(中略)。
誰もがこの社長の能力を認めていた。(中略)
引用元:『完訳 7つの習慣 人格主義の回復』スティーブン・R・コヴィー(著)
〔社長は〕社員を自分では何も判断できない使い走りのように扱い、「決めるのは私だ」とばかりに、これをしろ、あれをしろと命令するばかりだった。
(中略)
実際〔社員たち〕は自分たちの責任を棚にあげ、社長の欠点を延々とあげつらっているだけだった。
たとえば、
「今度という今度は信じられない」と誰かが言い出す。
「プロジェクトは順調に進んでいたのに、社長がこの間やってきて、それまでとは違う指示を出した。おかげで何ヵ月もの努力が水の泡だよ。あんな社長の下でどうやって働けっていうんだ。定年まであと何年だろう?」
「社長はまだ五九歳だよ。あと六年も耐えられると思う?」と別の誰かが言う。
「わかるもんか。あの社長は引退なんかしないよ」
これを読んで僕は反省しました。
すみません!コヴィー先生。
僕もこんなふうに、自分のことを棚にあげておりました。
さらにコヴィー先生の話は続きます。
しかしそんな経営幹部の中に、一人だけ主体的な人物がいた。
彼は感情に流されず、自分の価値観に従って行動していた。(中略)
彼にも社長の欠点はわかっていたが、それを批判したりせず、欠点を補うことに努め、自分の部下たちが社長の短所に影響されることのないように気を配った。
(中略)
彼は自分の影響の輪にフォーカスしていたのである。
彼も他の幹部たちと同じように使い走りをさせられていたが、期待される以上のことをやっていた。社長のニーズをくみ取り、社長の考えを理解しようとした。
だから、報告を上げるときも、社長が知りたがっていることを分析し、その分析に基づいた助言も添えた。
引用元:『完訳 7つの習慣 人格主義の回復』スティーブン・R・コヴィー(著)
感情的にならずに、チームにとって何が大事かを考えて、自分ができることをやり抜く人って素敵です。
最終的に、主体的に行動を続けた「彼」はどうなったのか?
ある日、私はコンサルタントとしてその社長と話していた。
社長は
「先生、この男はたいしたものですよ。私が出せと言った情報だけでなく、私がまさに必要としている情報も出してくる。(中略)立派なもんです。あの男が担当する部署については何の心配も要らないくらいですよ」
と言った。
次の会議でも、社長はいつもの調子で幹部の面々に「あれをやれ、これをやれ」と細かく指示していた。しかし彼には違う態度をとり、「君の意見はどうだね?」と聞いた。彼の影響の輪が大きくなったのだ。
引用元:『完訳 7つの習慣 人格主義の回復』スティーブン・R・コヴィー(著)
頑張ったから必ず信頼されるってわけでもないけど、
「自分にできることをただ積み上げていったからこそ」
良い結果を引き寄せたんだなって思いました。
STEP3 自分が変えられる所を変えていく
学校の目指す方向性を聞いて、共感できるところを、自分の変えられる範囲で変えていきます。
あとは行動して行くのみです。
しっかり「影響の輪」の線を引いて区別ができたら、迷うことはないです。
自分がコントロールできることに集中することによって、
満足感を得られ、自信も湧いてくるから、明るい気持ちになる
すぐにはうまくいかないこともあるかもしれません。
でも、必ず今よりも、もっと良くなれます。
一緒に少しずつ人生を良くしていきましょう!
【まとめ】管理職とうまく付き合うためにやること
STEP1 自分が影響を及ぼすこと(コントロール)ができる範囲を理解する
STEP2 管理職の考え(自分が理解できていない部分)を聞きに行く
STEP3 自分が変えられる所を変えていく
うまくいかないと、つい他人のせいにしてしまいがちです。
何かを良くしたいって思ったら、他人を変えるのではなく、自分ができる範囲の中で変えられることをやる。
【補足】頑張ったけど、それでも管理職とそりが合わない人へ
自分がコントロールできることに集中することが大事だと述べました。
でも、
「最善を尽くしたけど、どうしても今の学校で頑張れる気がしない」
って思ったなら、最終手段として、異動や転職、休職などを願い出るっていう方法もあると思います。
パワハラ、セクハラ、妊娠・出産等のハラスメントに悩んでいる方は、まず気持ちを回復させることが必要かもしれないです。
周囲に相談しづらい方は、相談室を利用する手もあります。
相手の行動は「影響の輪」の外、自分の行動は「影響の輪」の中。
これを意識して、自分の行動を積み重ねていけば、きっと望む未来に近づけると思います。
仕事を続けるかも含めて、今後どうするのかって選択権は、自分にあります。
つまり、未来は「影響の輪」の中。
未来を変えられる力をあなたは持っている!
上から目線に聞こえたら、スミマセン。
僕も頑張ります!
【オススメ書籍】「読みやすい版」と「マンガ版」もあるよ
本当は、書籍『7つの習慣』を読んだ方がいいと思いますが、めちゃ大変です(鈍器になりうる分厚さのため)。
『完訳 7つの習慣 人格主義の回復』スティーブン・R・コヴィー(著)
そんな分厚い本は、途中で挫折するわ~って方にはコチラがお勧め。
『13歳から分かる! 7つの習慣 自分を変えるレッスン』「7つの習慣」編集部 (監修)
カラーだし、挿絵もあって読みやすい。
いやいや、それでも文字読むのつらいわ~って人にはマンガ版。
『まんがでわかる 7つの習慣』フランクリン・コヴィー・ジャパン (監修)
今、何らかの不満があるなら読むべきだと思います。
悩むだけじゃ、前に進める距離って限られているって思うからです。
先人たちの優れた知恵を借りて、ちょっとでも前に踏み出せば、良い人生に変わっていくと思います!
後世に生まれた我々の特権を使わない手はない。
では、また。