「20年目に暴落が起きたらどうしよう?」
本記事は、そんな悩みをもつ人のためのものです。
20年間コツコツ積立してきたのに、 損をしたら悲しいですよね。
できる限りの対策をしておきましょう!
【結論】長期&分散の投資をすれば、20年後に暴落しても必ず資産は増えている
過去の調査では、
「長期&分散の投資をしていれば、20年目に暴落が起きても資産は増えている」
ことが分かっています。
ということで、
心配ご無用!
ということにしたいです。
だけど、「実際のところどうなの?」ということで、以下、詳しく見ていきます。
【おさらい】つみたてNISAとは?
つみたてNISAとは、
「毎月、コツコツと株を買い、20年後、値上がりした株を売って大きな利益を得よう」
ということを目的にした制度です。
ざっくりしすぎた解説ですみません(笑)
初心者向けに、コチラの記事で解説しています。
過去のデータが示すもの
20年間、保有した場合の資産額の変化:調査期間(1985~2020年)
2020年3月に新型コロナウイルスの感染拡大で、世界の株価が暴落しましたね。
出典:tradingview.com『iShares MSCI ACWI Index Fund』
ちなみに、
この図は、世界の46カ国(約2,500の会社)に分散投資したときの株価の変化を表しています。参考:MSCI指数ハンドブック
もし2020年のような暴落が起きたとき、「つみたてNISAが20年目」だったら不安ですよね。せっかく20年間、積み立ててきた資産がすごく減りそうです。
でも、過去は、そうなっていません。
金融庁の調査を見てみましょう。
【資産・地域を分散して積立投資を行った場合の運用成果の実績】
引用元:金融庁
図を見ると、
20年という長期間、世界の国や会社に幅広く分散投資すれば、利益は必ずプラスになった
ということがわかります。
たとえば、
20年間、毎月5,000円積み立てた場合
- 最高 +170万円 (年率+8%)
- 最低 + 27万円 (年率+2%)
※シュミレーションは、楽天証券『積立かんたんシミュレーション』を使用
の利益が出ているということです。
調査期間(1985~2020年)は、2020年も含まれているので、コロナショックのときに売ったとしても利益が出てるということになります。
運悪く20年目が、リーマンショックによって暴落したときであっても、同様に利益が出ていることになります。
出典:tradingview.com『iShares MSCI ACWI Index Fund』
一応、補足です。
『iShares MSCI ACWI Index Fund』と金融庁が示した商品内容は異なります。どちらも、世界に分散されたという意味では、共通していると思います。
5年間、保有した場合の資産額の変化:調査期間(1985~2020年)
5年という短い期間では、投資した金額よりも少なくなってしまう「元本割れ」の可能性があります。
引用元:金融庁
結果をみると、最高+14%、最低ー8%です。
つまり、期間が短いと、
すごく利益が得られるかもしれないし、すごく損するかもしれない
ということです。
長期投資が大切ということですね!
もう一つ、長期投資が重要だというデータをお示しします。
収益率と保有期間の関係:調査期間(1969年~2012年)
過去の調査(1969年12月末~2012年7月末)によると、
世界に分散して投資して15年以上、株を保有していれば、必ず資産が増えていた
ということがわかっています。
参考:東海東京証券
ちなみに、
この図は、世界の23カ国(約1700の会社)に分散投資したとき、資産がどれくらい変化するかを表しています。参考:MSCI指数ハンドブック
約42年間でどこかの年に購入し1年で売却した場合、年率換算で最大「67.10%」の収益を得た年もあれば、「-46.80%」の損失が発生した年もあったことになります。
引用元:東海東京証券
上記の期間に、
- 1991年 日本バブル崩壊
- 2001年 米国同時多発テロ事件
- 2000年 ITバブル崩壊
- 2011年 東日本大震災
など、株価に影響を与えた出来事はたくさんあったはずですが、15年以上持ち続けると、利益がでるという事実は、かなり心強いと思います。
それでもやっぱり20年後、資産が減っていたら?
「過去が未来を証明してくれるわけではない」ですよね。
確かに、今後も同じよに、20年後必ず資産が増えているのかどうかは誰にも分かりません。
そこで、
万が一、資産が減っていた場合、どうするかも考えてみたいと思います!
20年後、つみたてNISAの40万円が35万円に減少した場合を考える
(選択肢1)そのまま売却
1つ目は、40万円が35万円に値下がりしていても、売却するという選択です。
この状態で売却すると、5万円の損失です。
利益が出ていないので、税金はかかりません。
20年目に「これ以上、価格が上がらない」と判断した人は、売却する方がよいと思います。
(選択肢2)特定口座に移管
2つ目は、売らずに持ち続けるという選択です。
20年経っても保有したい場合は、「つみたてNISA口座」から預けてある株を移動させる必要があります。
この口座に預けられるのは20年というルールがあるからです。
カラオケで2時間コースを選んだら、2時間以内に出ないといけません。それと同じですね。
「つみたてNISA口座」から”税金がかかる”「特定口座」に移すことになります。
口座の中身を引っ越しさせることを「移管」と言います。
税金がかかる口座に引っ越すので、損をする気がしますね。
【例1】
3年後、45万円になった場合、
はじめ40万円だったので、+5万円の利益です。
利益の約20%(=1万円)は、税金として取られて、お金が+4万円増えたことになります。
税金は取られたかもしれないけど、お金は増えました!
【例2】
3年後、32万円に値下がりした場合、
はじめ40万円だったので、8万円の損失です。
利益がないので、税金はかかりません。
以上、見てきたように、
非課税期間終了の20年目で、資産が減っていたら、
- 今後、値上がりすると思う人 → 特定口座に移管
- 今後、値下がりすると思う人 → 売却
という選択をとるのが良さそうです。
20年後、絶対に損しない方法はないのか?
ありません!(笑)
投資なので、元本は保証されていません。
でも、個人的には、そんなに心配する必要はないのかなと思っています。
つみたてNISAで投資を継続していれば、20年後、毎年、非課税の利益を得られるからです。
【例】毎年、満額40万円投資した場合
毎年、20年前のタイムカプセルを開けるイメージですかね。
ちょっと楽しみ、少し不安(笑)
暴落の頻度は、だいたい数年~10年に1度くらいのペースだと思います。
参考:MORNINGSTAR
参考:大和ネクスト銀行
万が一、暴落して資産減っても、暴落しない年の方が多いので、全体としては得するという考え方です。
だから、あまり心配しなくてもOK.
ただし、
暴落は、数年に一度しか起きないという事実も、過去の統計上の話です(笑)
毎年、暴落が起こるときは、地球が滅亡の危機に瀕しているとか、そんな時でしょう。
【まとめ】20年後に暴落したらどうするか?
【結論】
過去の統計上、長期&分散の投資をしていれば、20年目に暴落が起きても資産は増えているので売却する
しかし、万が一、20年目に資産が減っている場合、
- 今後、値上がりすると思う人 → 特定口座に移管
- 今後、値下がりすると思う人 → 売却
という選択をする
【今できる対策】
投資のリスクを減らすために、
- 時間の分散:毎月、積み立てる
- 銘柄の分散:投資する国や会社を分ける
これらを徹底すれば、過去の統計上、安定した利益が得られるはずです。
おすすめ銘柄については、こちらで記事にしています。
我々、地球人の未来に幸あれ!
ではまた。