人間関係に疲れていませんか?
「あの人の言葉に傷ついた」
「どうして、あんな言い方をするんだろう?」
他人から言われた言葉が気になって、物事に集中できないことってあると思います。
その悩みを解決してくれる書籍。
『反応しない練習 あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」』草薙龍瞬 (著)
考え方を知っておくだけで、
他人の言動に反応せずに悩みを消し、もっと毎日を楽に生きられる
はずです。
一緒に解決方法を見ていきましょう。
感情の原因を考え、理解する
仏教の世界では、「苦しみの原因は”執着”にある」とされているのだそう。
執着とは、
一つのことに心をとらわれて、そこから離れられないこと
出典:コトバンク
こだわってしまい、しがみついてしまう状態ですね。
この執着があるから、「怒り」「後悔」「欲望」が生み出されるといいます。
人はなぜ、悩み、執着を手放せないのか。なぜ日頃、さまざまな問題を抱えてしまうのか。そうした悩ましい現実を作り出しているのは、”心の反応”であることが、明らかになってくるのです。
引用元:『反応しない練習 あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」』草薙龍瞬 (著)
心無い言葉、たとえば、
「うざい。きもっ!」
「あんた、全然、役に立たないね」
「そんなこともわからないのか」
って言われたら、心が反応して誰でも傷つくと思います。
でもここで、一旦、立ち止まって、
「なぜ、こんな気持ちになっているんだ?」
って考えてみると、感情を脇に置くことができます。
やってみると、だんだん普段の落ち着きを取り戻せる感覚があります。
なぜ自分は怒っているのか、悲しんでいるのか、満たされない心を理解しようとするわけです。
このように考えられる癖を身に付けられるようになってから、マイナス感情をコントロールしやすくなって、僕も少し楽になりました。
頭の中で、次のように考えてみます。
【例】「あんた、全然、役に立たないね」と言われた場合
傷つくなぁ。悲しい気持ちもあるけど、ちょっと怒っている自分がいるな。なんでだろう?
毎日、仕事に来て時間いっぱい働いて、自分の持てる力を出しているのに非難されるなんて悲しい。
非難している本人も、すごく役に立っているとは思えないから、「あんたに言われたくない!」っていう怒りの感情もあるな。
こんなふうに、冷静に自分の感情を分析していくと、相手の言葉があまり気にならなくなってくるから不思議です。
自分が感情的になったら、その原因を突き止めて理解する。
これを繰り返すことで、「ムダな心の反応」をせずに過ごして、もっと楽に生きられそうです。
ネガティブな感情が湧いて損するのは自分。そんな不幸な時間を過ごすより、自分にとって大切な人を思う方に気持ちを集中させた方が幸せ。
良し悪しを「判断」しない
本当は、「自分も、他人も判断しない」ことが、一番なのです。そうすれば、心を別の喜び・満足に使えるからです。素直で、楽な自分になっていけるのです。
引用元:『反応しない練習 あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」』草薙龍瞬 (著)
僕も、自分のイライラが収まらずに、
「先日の、あの人行動ってあり得なくないですか!?」
って同僚に言ってしまいました。
その後、自分の知らない情報を聞かされて反省。
自分の知っている情報の中だけで判断してイライラしてのが良くなかったな。。
【原始仏典のエピソード】
ある都市の王が、宮殿に生まれつき盲目の人たちを集めて、像を触らせました。ひとりには象の鼻を、ひとりには象の足を、ひとりには象のしっぽをと、象の一部だけを触らせて、「では、象とはどんなものか言ってみよ」と命じたのです。1人目「スキの長柄のようなものです」
2人目「石柱のようなものです」
3人目「箒のようなものです」
ほかの部分を触った盲人たちも、めいめいに「象とはこんなものだ」と主張して、「お前は間違っている!」と、殴り合いのケンカを始めました。その光景を見て、王は大笑いしました。
引用元:『反応しない練習 あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」』草薙龍瞬 (著) ※一部、改編
見ている物が同じでも、見る角度が違うと判断の仕方が異なります。
人間社会も同じだなと思います。
「相手の正解」も「自分の正解」も正しいなら、そもそも互いの主張が違うことにイライラしても仕方がないって、思えるようになりました。
相手は間違っていると判断するとストレスになるので、「相手を判断しない」ことが大切なのだな、と。
世の中には、つい判断してしまうことがたくさんあります。
- ニュースで「芸能人が不倫した」という報道を見たら「許せない」
- 夫婦で家事を協力し合うことが当然なのに、手伝ってくれない
- 子供は親のいう事を聞くことが当たり前だ
自分にマイナスの感情が湧き起こったら、判断していないか注意してみるだけで、気持ちが良い方向に変わると思います。
相手には相手の理由があって、自分にも自分なりの理由があります。
相手のことを判断しそうになったら、
自分にストップをかけて、ネガティブな感情とお別れしましょう。
「相手にゆだねる」が人間関係の基本
家族、同僚、上司など、多くの関わりの中で生きています。
人間関係の悩みは尽きないですよね。
「もっと相手に、こうあってほしい」という”執着”が生まれると、心が反応して苦しくなります。
「子供にもっと勉強を頑張ってほしい」
「夫にも家事を手伝ってほしい」
「上司なら、もっと労わる言葉をかけてほしい」
どれも共感できることですが、相手はコントロールできません。
だから、「相手は相手、自分は自分」というふうに、しっかり境界線を設けて置かないと、変えられない現状を嘆いて、どんどんネガティブな感情が湧いてきます。
自分のコントロールできる範囲、すなわち「影響の輪」の中で生きることでしか、幸せな生活はないと思います。
自分のコントロールできない相手の行動にイライラしても仕方がない。
であるなら、
- 子供に勉強を頑張って欲しいと思うから、子供が何に興味を持っているかを知ろうとする。そこから、勉強に繋げていくために、自分に何ができるか考える。
- 夫の言い分も聞く。互いが納得できる形で家事をやりたいと伝え、話し合う場を設ける。
- 仕事での取組を、それとなく上司や同僚に伝える。
自分にできることに注力して、相手がどのような行動をとるのかについては判断をゆだねる。
変わらない現実にイライラするよりは、自分にできる方法を考えて着実に実行していく方がストレスが少ないし、実際、自分の希望の形に近づいていけると思います。
相手が自分の望む姿にならなくても、「相手は相手、自分は自分」の精神を忘れずに、反応しない心をもつことで、以前より気持ちが軽くなると思います。
他人からの評価を「追いかけない」
人間、生きているとどうしても他人と比較してしまいがちです。
「あの人の方が仕事の成績がいい」
「あいつの方がモテる」
「私って、持っているお金が少なくて貧乏」
自分の能力以上に仕事に打ち込んでしまって体調を崩したり、自分を偽って無理に格好をつけてみたり、お金持ちに見えるように見栄をはったり…。
他人に勝つために、「もっと頑張らなきゃ」っていうモチベーションだと、終わりがないので、精神的に疲れてしまいます。
負けたら、「自分はダメなやつ」とへこんでしまう。
勝っても、新たな”上の人”が出てきて、また競う。
勝負のレースには終わりがなく、他人からの評価を追い続けた結果、不幸になると思います。
生きる目的は、「他人から良い評価を受けること?」と、一度自分に問うてみるといいかもしれません。
認めてもらいたい気持ちは誰もが持っているとは思いますが、「頑張らなきゃ」という思い込みから降りることも大切だと思います。
「誰かの役に立ちたいと思って頑張ること」と「誰かに勝ちたいと思って頑張ること」では、気持ちの軽さが全然違うからです。
他人と比べたくなったときも、「相手は相手、自分は自分」の呪文をとなえる!
これからは、よけいな判断をアタマから締めだせるように「どうせ」「しょせん」「自分なんて」という言葉が出かかったら、この言葉を強く念じてください。念じ続けてください。
わたしはわたしを肯定する――――。
引用元:『反応しない練習 あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」』草薙龍瞬 (著)
周囲に批判されて誰も励ましてくれなくても、自分でポジティブな言葉をかけることはできます。
【まとめ】相手に反応せずに、ストレスを回避する
① 感情の原因を考え、理解する
② 良し悪しを「判断」しない
③ 「相手にゆだねる」が人間関係の基本
④ 他人からの評価を「追いかけない」
① 自分が「感情的になっているな」と感じたら、「なんでかな?」と自分に尋ねてみる。そうすると、落ち着いた気持ちを取り戻せます。そうして、「ムダな心の反応」を止める。
② 「人間は、他人や物事の良し悪しをすぐに判断したがる」という性質を知って、あえて判断しないように心掛ける。そうすると、イライラが減って「本当に大切な人」を思う時間ができる。
③ 相手はコントロールできるものではありません。自分ができる事に集中することが大切です。いつでも、「相手は相手、自分は自分」
④ 他人と比較をしなければ、評価に振り回されず、自分を肯定しやすくなります。”自分”は、いつもでも自分の見方です。
感じ方は、人それぞれ。
傷付きやすい人、そうじゃない人、いろいろです。
自分が傷付きやすい人間だと悔やんでいる人もいるかもしれません。
そんな自分も含めて好きになれてもらえたら、僕も記事を書いた甲斐があります!
みなさんが自分らしく生きられることを陰ながら願っております。
ではでは!